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蒸気機関区の基本的配置 [機関区配置]

当レイアウト(ジオラマ)のメインテーマは、
今は消滅してしまった『扇形機関庫を持つ蒸気機関区』です。
数十年前、会津若松や中津川、木曽福島、長万部等の蒸気機関区を訪れましたが、
当時は機関車そのものだけに目が行ってしまい、機関区自体の記憶がほとんどありません。
そこで色々調べて見ました。



1、機関庫の基本配置

まず機関庫には扇形機関庫と矩形機関庫の2種類があります文字通り、おおぎ形と長方形の機関庫です

扇形機関庫(KATO23-240扇形機関庫)   矩形機関庫(KATO 23-225木造機関庫)

 DSC07184.JPGDSC07189.JPG

扇形機関庫を持つ機関区の基本的配置は次の様なものです。図1の様に、扇形機関庫→転車台→入出庫線(給炭水設備)→本線という配置が基本になります。
図1.jpg

注意したいのは、扇形機関庫と矩形機関庫は同列に扱わないという事。
つまり図2の様に転車台を中心に扇形庫と矩形庫が並ぶことはない、という事です。
図2.jpg

多くのNゲージレイアウトで扇形庫と矩形庫が並んでますが、
これはKATOのユニトラックレイアウトプランの影響(?)かもしれません。

ユニトラックレイアウトプランで扇形庫(23-240扇形機関庫)と矩形庫(23-225木造機関庫)を使っているプランは
全て転車台を中心に2つの異なった機関庫を並べています。
プラン8-2.jpg
【その他のKATOレイアウトプラン】
プラン8プラン11プラン12プラン13プラン14プラン15プラン16

もっともあくまで「模型」ですから、
スペースの都合で並べざるおえないというのはアリかもしれませんが、
わざと狙ってやる配置では無いという事ですね。
KATOの場合は、「商売上」2つの商品(23-240扇形機関庫、23-225木造機関庫)を並べたいのかも?(笑)
私も当初はKATOに従い並べてました(爆)。
DSC06651.JPG

では実際は扇形庫と矩形庫の両方がある機関区はどの様な配置なのかを示したのが図3です。
矩形庫は、転車台からの盲腸線(枝線)とは別の場所(入出庫線上等)にあります。
用途も蒸気機関車以外の車両用の様です。
図3.jpg

レイアウトプランでは2種類の機関庫を並べていたKATOも最近は気がついたのか(笑)、
ホビーセンターカトー東京店の1階レイアウトの機関庫はちゃんと別々に配置されています。DSC06540-3.JPG

当レイアウトのテーマは『扇形機関庫を持つ蒸気機関区』なので、
勿論実物のセオリー通りに別々の配置に訂正しました。(笑)
DSC07021.JPG

尚、転車台があり矩形庫しかない機関区では、図4の様になります。
転車台の盲腸線に矩形庫が設置されることは無いようです。
図4.jpg

例外的なのは高松機関車庫の様に、扇形庫と矩形庫が合体した変形機関庫の場合です。
変形機関庫は扇形と矩形が並んでいると言えるかもしれません。


2,給炭給水設備の配置
蒸気機関区になくてはならない物が給炭給水設備です。
KATOのレイアウトプランでは、転車台からの盲腸線(枝線)に配置されています。(図5)
プラン2-21.jpg

勿論、初心者の私も最初はKATOプランに従った訳ですが、実物はこれもNG(笑)。
実物は転車台と本線の間にあります。(図6)
プラン2-22.jpg
図5…盲腸線に配置の場合
本線→入出庫線→転車台→給炭水設備→転車台→機関庫(留置線)
図6…入出庫線に配置の場合
本線→入出庫線(給炭水)→転車台→機関庫(留置線)

盲腸線に配置するといちいち転車台を経由しないと給炭水できません。
一方、入出庫線で給炭水すれば、転車台使用は1回で済みます。
考えてみれば当たり前ですね。

ただ給炭水設備もレイアウト上のスペースの関係で、やむを得ず盲腸線に配置という場合もあるかもしれません。
むしろ転車台で遊びたいから(笑)、盲腸線にわさわざ配置というのもアリ?
模型は自分が楽しめればそれで良いのですから。

ホビーセンターカトー東京店では、給炭給水設備の配置も正しく入出庫線になっていました。
(機関庫の並びといい、誰かが指摘したのでしょうか?)
DSC06580-2.JPG


3,まとめ

1、実物の扇形機関庫は転車台に、矩形機関庫は入出庫線等に、別々に配置されている(図7)。
(2種類の機関庫を転車台を中心に並べない(図8)。)
2、給炭給水設備は転車台と本線の間の入出庫線上に配置されている (図7)。
(転車台からの盲腸線に配置しない(図8)。)

図7.jpg図8.jpg
色々と書きましたがあくまで実物はこうです、という話しです。
図8の様に、転車台を中心に矩形機関庫と給炭水設備を枝線にぐるりと配置すると、
入出庫線が短くてすみ、レイアウトボードが数十センチ短くて済みます。
雰囲気だけで良ければこの配置でも充分、蒸気機関区の雰囲気は出ます。
要は実物の配置を知った上で、レイアウトのスペース等を考慮しながら自分なりにこだわれば良いのではないでしょうか。

蒸気機関区レイアウトの一助になれば幸いです。


4、参考資料
以下の書籍、HPを参考にしました。
-1,書籍
鉄道風景回顧(Ⅱ) 大正出版
-2,HP
蒸気機関区レイアウトの作り方
http://c5866.fc2web.com/kikanko.html
鉄道模型FAN扇形機関庫2
http://e231green.way-nifty.com/rail/2006/05/post_726f.html
懐かしい駅の風景~線路配置図とともに
http://senrohaisenzu.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/197954_e0c9.html 
ワブ! @ ウィキ
http://www29.atwiki.jp/wabu/pages/50.html
己亥鉄道へようこそ
http://www13.plala.or.jp/kigai/structuredrawing.html
国鉄ジオラマ
http://jnrloco.exblog.jp/9102202/


 5、アドレスの引越し

塩谷(shiotani)蒸気機関区は下記アドレスへ引越しました。

http://myfamas.wix.com/shiotani

 



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